短編・掌編 花束をきみに 「じゃあその時には花束を贈ろう。夏ならば大輪の向日葵を」 君が軽い調子で言った言葉が、冗談めかした言葉が、却って冗談に聞こえなかったから、僕は冗談で返した。「冬ならば」「真っ赤なポインセチア」「華やかでいい」 門出だからね、と返そうとして、... 2021.01.03 短編・掌編